Synoptic pathology reporting


Synoptic pathology reporting (概 要病理報告) とその実際

2013.01.27 by 羽賀;  2017.08.03一部改訂

 

病理診断は記述的に書くのではなく、それぞれの データフィールドにpull-down menuから必要な項目を選択する(Synoptic format)を原則とする。病理業務システムが pull-down  menu システムになっていなかったとしても,必要な項目について,決められた選択肢から選んで入力する形式にする.

 

概要病理報告の利点

記 入漏れ、誤字が防げ、データ蓄積を容易にする

解 釈が容易で、迅速な治療方法の決定に寄与する

 

概要病理報告の経緯

概要病理報告形式はRosai等 により25年前から強調されていた(Mod Pathol 1992;5:197-199)


実際に,米 国病理学会(CAP)Cancer Protocolsを施行したのは2004年 である.


Ontario Hospitalsにおいて2004年 時点では概要病理報告の普及率は55%に過ぎなかったが、2008年 以降は100%と なった(Cancer Care Ontario)

 

日本における概要病理報告

日本では、取 扱い規約(1962年〜)に よる病理診断の記述が概要病理報告に相当し、半世紀の歴史がある。


取扱い規約はCAP Cancer Protocolと異なり、特定の団体が一括して管理・編集していない.このため,臓器毎に表記法が大きく異なったりCAP や UICC, WHOと異なる用語(英語/英語風表現)を用いたり,同じ記号でも異なった定義を採用している場合がある日本の取り扱い規約だけで病理報告を完結させると,略語の羅列となり、取扱い規約を参照することができない人にとっては病理診断の理解の妨げや、電子カルテへの日本語病名の記入に支障を来すことが懸念される。

 

京大における概要病理報告

❖ CAP protocol や 取り扱い規約を参照して,病理報告を作成している。

❖ 診断の検索時は単 一フィールド (box) から行われることを意識して作成されている

❖ 移植肝生検ではFileMaker Proで作成した独自の概要病理報告形式を用いている。


京都大学における概要病理報告の原則

1. 手術材料については,消化器腫瘍については取扱い規約に準じて、その他の臓器の腫瘍についてはCAPに 準じて,報告書を作成する。

2. 肉 眼所見、切り出しについては、日本語で記述的に記載して良い。

3. 単一フィールド検索におけるノイズを回避するため、本来の診断ではない言葉は英語にしな い。

3. 顕 微鏡所見は概要病理報告ではないため、最小限にとどめる。

4. 13は生検,炎症性疾患については適応しない。

5. 可 能であれば、病理診断名を日本語で明記する。

6. 標 本個数が多い、病変が複数ある場合などは、概要病理報告の根拠となった標本の番号(枝番)を附記ことが望ましい。

 

記載順

診断は 臓器別に記載する.「術中迅速 (intraoperative consultation; frozen section)」か「持参(借用)標本 (glass slide consultation; paraffin block consultation)」の場合 は1行目に書く。

臓 器, 部位(側性)、採取法:(改行)

ハ イフン, スペース, 組 織診断、異型度、ピリオド(改行)

以下,コロン(:)の 後に大文字で始めて各所見を記載する

(4字 下げ) 病期

(4字 下げ) サイズ

(4字 下げ) 脈管侵襲

(4字 下げ) 断端

  

Stage Groupingの記載は必須としない (pT, pNにとどめる)

  

英語部分の記載例1

Uterine corpus, hysterectomy:

- Endometrioid adenocarcinoma, Grade 2.

    pTNM: ypT2 ypN2

    Tumor size: 3.0 cm in greatest dimension

    Myometrial invasion: 9 mm/14 mm myometrial thickness

    Lymph-Vascular invasion: Not identified (L0 V0)

    Margins: Negative

Uterine cervix:

- Stromal invasion of endometrioid adenocarcinoma.

Ovary and fallopian tube, BSO:

- No evidence of malignancy.

Lymph node, para-aortic, dissection:

- Metastatic adenocarcinoma (7 involved/12 examined).

 

英語部分の記載例2

Stomach, distal gastrectomy:

- Adenocarcinoma, poorly cohesive.

    Japanese rule 14th: M, Less, Type 0-IIc, 30 × 20 mm,

    por2 > sig, pT1b2 (0.8 mm), int, INFb, ly0, v1 (VB-HE),

    pPM0 (15 mm), pDM0 (95 mm).

Lymph node, dissection:

- No evidence of malignancy (0/26).

Omentum, partial excision:

- Focal fibrosis.

 
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【注意事項】
(ア)  全身に分布する臓器(骨・皮膚・リンパ節)は部位(site)を必ず記載すること(femur, upper arm, axillary, etc)。側性(laterality, 右か左か両側か不明か)もあれば記載。


(イ)  採取法はbiopsyか手術材料(resection)かを記入。針生検では needle biopsyと記載する。


(ウ)略語のみの記載は避ける。


(エ)  腫瘍診断名は(最新の)WHO blue bookに従う。可能なら所見部分に日本語病名を加える.


(オ)  See comment,など情報に乏しい記載は可能な限り避ける。


(カ)  英語のスペルやスペーシング(数字と単位の間は1文字空ける、など)を確認すること。


(キ) カセット番号と,区別すべき検体の番号(枝番号)が違っている場合は必要に応じて明記する. 臨床が検体につけてきた番号とはレポート全体にわたって明確に区別すること。途中で番号の表記法を変えないこと.


(ク)日本語入力のローマ数字や,丸数字は文字化けの可能性があり勧められない。


(ケ) 他施設で作製された標本の診断では可能であればその施設名を記録すること。


(コ)日本語での記載は診断本文と不整合のないように気をつけること. 階層的検閲制度で診断している場合,英文と日本文とで重複した記載が多いほどチェック機能が働きにくくなる傾向があると思われるので,不必要と判断される重複は避けるべきであろう.


(サ) 顕微鏡所見は現在形で記載する。 腫瘍であれば,核所見・細胞質所見・配列・腫瘍背景について記載できるが,必須ではない.必要最小限・かつ簡潔なにとどめること。

 ヒント:「自分が英語でも書ける範囲の日本語で書く」と簡潔な表現に収めやすいかもしれない.

   ● 腫瘍は狭い細胞質の紡錘形細胞から成ります. The tumor is composed of spindle cells with scant cytoplasm. (is composed of + 細胞)

   ● 腫瘍は滑膜肉腫の像を示しています The tumor shows synovial sarcoma. (show + 病名)

   ● 腫瘍はTLE1に陽性です The tumor cells are positive for TLE1 (are positive for + 抗原名)



診断記載例 1〜13

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【組織診断記載例1】

Stomach, body, endoscopic submucosal dissection (ESD):
- Neuroendocrine tumor, G1 (NET G1).
    Japanese rule (14th): M, Less, 25 x 19 mm, Type 0-IIc, 8 x 8 mm, carcinoid tumor, pT1b2 (0.7 mm), int, INFb, UL(-), ly(-), v(-), pHM0 (5 mm), pVM0 (0.05 mm), Stage IA.

    Positive for chromogranin A
    Ki-67 index: 8% (106/1251)
    UICC 7th, gastric carcinoid staging: pT1 pNX
- Mildly hyperplasic fundic mucosa.
 
【検体】
胃体下部小弯前壁から 内視鏡的粘膜下剥離術にて切除された胃組織(25x19x2mm)です。中央部に境界 明瞭な陥凹病変を認めます。腫瘍中央部と最も近接 した断端を結ぶ線に平行に13分割してすべて標本としました(標本#1-#13)。
 
【顕微鏡的所見】
肉眼的病変部に一致して均一な類円形核を有する細胞が胞巣状、索状に増殖しています(標本#5-9)。免疫組織化学で腫瘍細胞は Chromogranin Aにびまん性に陽性です。核分裂数は10高倍率視野2個未満(7個/40視野)です。カルチノイド(NET G1)に合致する所見です。
腫瘍の最大径は0.8 cmです。脈管侵襲認めま せん(E-Ma, D2-40)。深部断端に近接しています(pVM0, 0.05 mm).背景の胃底腺は,萎縮 明らかでなく軽度拡張を認めます。
 

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【組織診断記載例2】 
Ovary, left, salpingo-oophorectomy:
- Endometrioid adenocarcinoma, WHO grade 1
    Tumor size: 4.4 cm in greatest dimension.
    Pathologic Staging: pT1c pN0.
Fallopian tube, left, salpingo-oophorectomy:
- No evidence of malignancy identified.
Ovary and fallopian tube, right, salpingo-oophorectomy:
- No evidence of malignancy identified.
Uterine corpus, hysterectomy:
- Adenomyosis.
Uterine cervix, hysterectomy:
- No evidence of malignancy identified.
Lymph nodes, pelvic and paraaortic lymphadenectomy:
- No evidence of malignancy identified.
Omentum, omentectomy:
-       No evidence of malignancy identified.
 
検体は、左卵巣腫瘍、 右卵巣・卵管、子宮、大網、骨盤および傍大動脈リンパ節です。左卵巣腫瘍は、8.5×6.1×0.8 cm 大で、切開した状態で 6.0×4.0×0.8 cm 大の嚢胞が認められ、 癌巣とみられる白色隆起がみられます。割面の観察では、壁に浸潤性に広がる癌巣と考えられます。病変部を可及的に全割し、すべて標本として検討します。子 宮は前壁側から切開された状態で固定されています。子宮底長は 2.1 cm、子宮腔長は 4.6 cm、子宮頸管長は 2.5 cm、壁厚は 1.2 cm です。腫瘤は明らかで はありません。子宮体部および頸部を通る正中方向の1割面および右卵巣を含 む割面を標本にします。大網は30×13×0.8 cm 大で転移・播種の像は 認められません。代表的割面3面を標本とします。
切り出しのカセット番 号は以下の通りです。(切り出し:XXX)
標本(1)-(18):リンパ節
標本(19)-(21):大網
標本(22)-(25):子宮
標本(26)-(41):左卵巣

組織学的には、左卵巣 腫瘍は管状,乳頭状ないし篩状に増殖する類内膜腺癌です。一部で扁平上皮への分化がみられます。術中破綻が記録されていることから、pT1cとします。
リンパ節:腫瘍の転移 は認められません。詳細は以下です。
(1) 左外鼠径:0/2
(2) 右外腸骨:0/2
(3) 右閉鎖節:0/6
(4) 右外鼠径:0/5
(5) 右外腸骨:0/7
(6) 右閉鎖:0/4
(7) 右内腸骨:0/4
(8) 右総腸骨:0/6
(9) 大動脈前、IMA下:0/1
(10) 動静脈間、腎静脈下:0/6
(11) 大動脈左、腎静脈下:0/5
(12) IMA上、下大静脈前:0/0(脂肪織、神経束)
(13) 左内腸骨:0/3
(14) 左総腸骨:0/4
(15) IMA下、下大静脈左:0/5
(16) 大動脈左、IMAレベル:0/3
(17) 大動脈左、IMA上:0/3
(18) 仙骨前:0/3


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【組織診断記載例3-持参標本の生検診断】
Liver, transplanted, needle biopsy, glass slide consultation (94 days pottransplantation):
- Acute cellular rejection, moderate (P = 2, B = 2, V = 2) [P0700485].
RAI = 6 (P2 B2 V2), METAVIR A2 F0  (centrilobular F0), Ishak fibrosis score = 0, steatosis 10%, cholestasis 0+, ballooning 1+, acidophil bodies 5/21 mm, CK7 pattern, Normal; C4d, negative.
Liver, transplanted, needle biopsy, glass slide consultation (210 days pottransplantation):
- Chronic rejection, early phase (bile duct loss: 42%) [P0709362].
RAI = 4 (P1 B3 V0), METAVIR A1 F1  (centrilobular F0), Ishak fibrosis score = 2, steatosis 0%, cholestasis 1+, ballooning 2+, acidophil bodies 1/22 mm, CK7 pattern, bile duct loss; C4d, portal stromal/endothelial.
 
【検体】HE標本2枚 (XXX大学病院, ラベル記載はそれぞれP0700485, 1-1, およびP0709362, 1-1),およびそれぞれのMasson trichrome標本1枚と未染色標本2枚が提出されていま す。未染色標本はそれぞれcytokeratin 7, C4dの染色を行いました。
【組織学的所見】
P0700485は13 mm長さと8 mm長さの検体で門脈域12個,中心静脈6個を含みます。すべて の門脈域でリンパ球主体の混合細胞浸潤,胆管への炎症細胞浸潤を認めます。門脈内皮炎が6個の門脈域で見られ,2個の中心静脈内皮炎が 見られます。小葉内に肝アポトーシスが散見されますが癒合壊死は認めません。中等度の急性拒絶反応の像です。
P0709362は22 mm長さの検体で門脈域7個,中心静脈域4個を認めます。門脈域 はびまん性に線維性に拡大しています(F1)。リンパ球浸潤は目立 ちません(A0)。3個の門脈域で胆管・細胆管とも消失しCK7陽性肝細胞が周辺に見 られます。他は小葉間胆管を認めますが細胆管反応に乏しい像です。動脈消失はありません。肝細胞に軽度の胆汁うっ滞を認めます。中心静脈周囲にびまん性に 肝細胞のspotty necrosis, 軽度のリンパ球浸潤が 見られます。慢性拒絶反応の初期像と考えます。C4d染色では大半(5/7)の門脈で内皮および間 質に陽性像を認めます。
 

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【組織診断記載例4-術中迅速標本の診断】
 
Ovary, right, frozen section:
- Mucinous cystadenoma.
Lymph node, paraaortic:
- No evidence of malignancy (0 identified/1 examined).
 
#1 細胞診
#2, #3 右卵巣腫瘍壁(1)(2): 検体2つ (1.5 x 1.2 x 0.3 cm, 1.0 x 0.8 x 0.5 cm),それぞれ全体を標本 にしました。
いずれも粘液嚢胞腺腫の像です。
#4傍大動脈リンパ節1つ (1.4 x 1.2 x 1.0 cm), 二等分して全体を1カセットの標本としま した。
悪性所見を認めません。

 

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記載例5 [Singaporeの某検査センターの病理報告を和訳, 2005年]

GROSS
5cm長の尿管がついた右腎です。腎の大きさは 13 x 9 x 7 cmです。(The kidney measures 13 x 9 x 7 cm) 割面では腎下極に9 x 7 cm大の白色病変を認めます。
#1-血管尿管断端, #2〜#7-腫瘍および腎, #8〜#13-追加切り出し

MICROSCOPY
腫瘍は比較的hypocellularで硝子化した膠原線維間質中の紡 錘形 細胞から構成されています。部分的な石灰化を認めます。別の部位でやや粘液様間質を認めます。病変の辺縁で尿細管が含まれています。 renomedullary interstitial cell tumor (medullary fibroma)を示唆する特徴がありますが通常は長期の高血圧に伴う小さい偶発性病変です。
腫瘍は周囲腎を圧排し腎髄質から発生しているように見えます。腫瘍は境 界明 瞭で非浸潤性に見えますが、部分的に被膜はほとんど認識できません。境界は広く圧排性です。壊死はなく有意な分裂像は認めません。
尿管断端は陰性です。(The ureteric margin is not involved)

免疫染色では腫瘍細胞はvimentinとCD34陽性です。 AE1/AE3, SMA, S100, EMA陰性です。(Immunoprofiling shows tumor cells to stain for vimentin and CD34. Negative staining is seen for AE1/AE3, SMA, S100 and EMA.)アミロイドはコンゴレッド染色で同定されません。腫瘍の大きさとCD34陽性からsolitary fibrous tumorが考慮されます。(A solitary fibrous tumor is considered on basis of the size and CD34 positivity)

DIAGNOSIS
Right Kidney
Hyalinized spindle cell tumor. The differential diagnoses considered are a renomedullary interstitial cell tumor (medullary fibroma) and a solitary fibrous tumor.

COMMENTS
The morphological features are suggestive of a medullary fibroma. However size and CD34 positive staining support a solitary fibrous tumor. Please correlate clinically.

AC/zbs
Verified On: 20/01/05

Electronically signed by:
DR ANGELA CHONG
Consultant Pathologist

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記載例6 [米国の電子カルテ宣伝用の報告例(実物は顕微鏡写真付), 2003年]

Gross Examination and Description:
Received in formalin in one container labeled "Satsurin, distal esophagus" are four gray-tan pieces of tissue, 0.2 x 0.2 x 0.1 cm to 0.5 x 0.2 x 0.2 cm, submitted in toto. DHL/tkw

Microscopic Examination and Description:
The specimen is composed of multiple pieces of gastroesophageal mucosa in which a mild chronic inflammatory infiltrate is identified. The Alcian blue stain is positive for intestinal metaplasia. Dysplasia is not identified. DHL/tkw

Final Pathologic Diagnosis:
Esophagus, distal, biopsy:
- Gastroesophageal junction with intestinal type metaplasia, consistent with Barrett's esophagus, negative for dysplasia.  DHL/tkw

Electronically Verified
David H. Lowell, M.D.
Pathologist
12/16/2003

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記載例7 [Mayo Clinicの Scheithauer 先生(脳腫瘍の専門家)が肺癌の診断をしたものを和訳, 1994年]

TISSUE DESCRIPTION
右肺からの組織(3x2x1 cm)、残りの右下葉(200g, 15x10x5 cm)、上縦隔リンパ節(上傍気管, 下傍気管, 気管-気管支)、下縦隔リンパ節(気管分岐部、傍食道、右下肺靱帯)、およびN1リンパ節 (右葉間)が提出されている。
切り出しブロック: MR94-1763 A1, A2, A3, A4, B1, B2, B3, B4, B5, B6, B7, B8

DIAGNOSIS
右肺は粘液産生性の腺癌で1.5x1x1 cmの結節を形成している。断端陰性で胸膜に及んでいない。
残りの肺に腫瘍を認めない。気管断端と10個の肺内気管周囲リンパ節に 腫 瘍を認めない。
上縦隔リンパ節(右上傍気管1個, 右下傍気管16個, 気管-気管支1個)、下縦隔リンパ節(気管分岐部7個、傍食道1個、右下肺靱帯1個)、およびN1リンパ節 (右葉間1個)に腫瘍を認めない。

(23Feb1994)jmw
B.W. Sheithauer, M.D.


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記載例8 [神奈川県立こども病院。日本の施設だが病理報告はすべて英文となっている]

Macro:
The specimen includes a duct-like tissue, measuring 8 mm in length and 4 mm in diameter, and a grayish yellow elastic hard tissue, measuring 8x5x4 mm.

Micro:
The slides showed adipose tissue and vascularized fibrocollagenous tissue without overt cell linings. Inflammatory change was mild. Tissue of gallbladder was not obvious from the given specimen. No atypical cellular feature or specific inflammation was evident.

病理診断
Fibroadipose tissue; portal region, partially resected.
Biliary atresia, clinical.

担当医 xxxxx
所見を公表される際は担当医に連絡して下さい。

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記載例9 [海外コンサルタント(Pittsburgh大学のSwerdlow先生)からきた返事, 1998年]

Pathology Report

FINAL DIAGNOSIS:
LYMPH NODE, CERVICAL BIOPSY (OSS 989181, HE, XXX HOSPITAL)-
POST-TRANSPLANT LYMPHOPROLIFERATIVE DISORDER, PLASMA CELL RICH TYPE, WITH INCREASED TRANSFORMED CELLS AND INCREASED MITOTIC RATE (see comment).

COMMENT:
Even with the reported Epstein-Barr virus negativity, this lymph node, together with the reported flow cytometric immunophenotypic results, is best considered a somewhat unusual form of post-transplant lymphoproliferative disorder (PTLD). It is most like a plasma-cell-rich PTLD, although there are more non-immunoblastic transformed cells and a higher mitotic rate than are usually seen. The lack of a full spectrum of lymphoid cells suggests that this is not a typical polymorphic PTLD. The lack of monotonous transformed cells makes it unlike a typical monomorphic PTLD. If the patient's adenopathy were to persist or recur following the current therapy, re-biopsy might be of interest. The performance of limited immunohistochemical stains to determine the extent and nature of a T-cell infiltrate might also be of interest, particularly as there are small foci of cells with pale cytoplasm. This case was also shown to Dr. Michael Nalesnik, who concurred with above interpretation.
caa

Pathologist: Steven H. Swerdlow, M.D.

CONSULTANT MATERIAL DESCRIPTION:
Received for consultation is (1) consult slide, labeled 989181 (HE), sent from XXX Hospital
caa

MICROSCOPIC:
Histologic sections of lymph node demonstrate diffuse effacement of architecture by numerous plasma cells, most of which are relatively small, but some of which are larger in size and some that are multinucleated. There is also a population of transformed lymphoid-appearing cells, some of which are plasmacytoid. Abundant mitotic figures and scattered Dutcher bodies are noted. There are also foci of variably sized lymphoid cells with pale cytoplasm. Occasional apoptotic cells are noted. Occasional histiocytes are seen.

Flow cytometric immunophenotypic studies, as reported by the Department of Pathology at the XXX Hospital in Japan, demonstrated the following: Plasmacytoma-like cells, which were CD10 negative, CD19 positive, CD20 negative, CD23 negative, strongly CD38 positive, CD45RA positive, and CD56 negative, with surface immunoglobulin kappa, mu-chain type.

Polymerase chain reaction (PCR) studies, also performed at the XXX Hospital, showed a distinct monoclonal band, with a couple of faint bands whose significance was undetermined. Epstein-Barr virus was not demonstrated by immunohistochemistry, in situ hybridization, or polymerase chain reaction, all of which were also performed at the XXX Hospital.
caa

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記載例10 [New Yorkの Roswell Park Cancer Institute にあった病理報告書]

SPECIMEN(S): COLON

CLINICAL HISTORY: Hemoccult positive stool

PRE-OPERATIVE DIAGNOSIS: Colon cancer

GROSS DESCRIPTION: A. COLON

Received fresh and labeled, Frederick Testpatient "colon" is a segment of colon measuring 58 cm in length. The terminal ileum is 11 cm in length. On the serosal surface, numerous adhesions are observed. The appendix is not present. The specimen is opened, revealing a fungating, polypoid mass measuring 6 cm in length, 2.7 cm in width, and 0.8 cm in thickness. The tumor is centered in the ileocecal valve, extends into the cecum, and appears confined to the bowel wall. The tumor is located 11 cm from the proximal margin and 41 cm from the distal margin. Within the colon are 2 red-tan polyps, 0.3 and 0.4 cm in diameter, which are located 5.7 cm from the polypoid mass. The remainder of the mucosa is unremarkable. Tumor tissue was submitted for procurement. Representative sections are submitted as follows:
    A1:            shaved section of proximal margin
    A2:            perpendicular section of distal margin
    A3-A9:      sections of mass
    A10:          normal-appearing colonic tissue
    A11:          colonic polyps
    A12-17:    lymph nodes

DIAGNOSIS:
A. COLON, COLECTOMY:
            NEUROENDOCRINE CARCINOMA, WELL DIFFERENTIATED, SEE NOTE.
                    ·6.0 CM IN GREATEST DIMENSION.
                    ·INVASING INTO THE MUSCULARIS PROPRIA.
                    ·PROXIMAL, DISTAL AND RADIAL MARGINS NEGATIVE FOR CARCINOMA.
            ADJACENT TUBULAR ADENOMA.
            METASTATIC CARCINOMA TO FIVE OF FOURTEEN LYMPH NODES WITH EXTRANODAL EXTENSION (5/14).

NOTE: The tumor is present in the ileocecal valve/cecum and has neuroendocrine features. Immunohistochemical stains will be performed, and the results will be issued as an addendum.

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記載例11: (Report on a liver biopsy from a 35-year-old man with mildly abnormal liver function tests and anti-hepatitis C antibodies in the serum)

This liver biopsy shows preservation of the normal architecture. Most of the portal tracts contain mild chronic inflammatory cell infiltrates with occasional lymphoid aggregates centered on bile ducts. Focal mild interface hepatitis is present in about half of the portal tracts. In the parenchyma there is mild macrovesicular fatty change and scattered small foci of lymphocytes, some around necrotic hepatocytes. An occasional apoptotic body is also seen. Kupffer cells are prominent. There is no evidence of cholestasis, hemosiderosis, α1-antitrypsin bodies or orcein deposition.
    The appearances are those of chronic hepatitis showing mild activity and no fibrosis, in keeping with hepatitis C infection.

(訳: この肝生検は正常の構築を保持しています。ほとんどの門脈域は軽度の慢性炎症細胞浸潤を含み,ときに胆管を中心としたリンパ球集簇を伴います。約半数の門 脈域に部分的で軽度のインターフェイス肝炎が存在します。実質では軽度の大脂肪滴性脂肪変化と一部は壊死性の肝細胞の周囲に分布する散在性のリンパ球の小 集簇があります。ところどころにアポトーシス小体も見られます。Kupffer細胞が目立ちます。胆汁うっ滞・ヘモジデローシス,α1-アンチトリプシン 小体,オルセイン沈着は認めません。
 軽度の活動性と線維化のない慢性肝炎の像で,C型肝炎に合致します。)


CONCLUSION
LIVER BIOPSY – CHRONIC HEPATITIS, MILD ACTIVITY, NO FIBROSIS, IN KEEPING WITH HCV INFECTION.

引用: Davies SE and Foster CS. In: Domizio P and Lowe D, eds. Reporting Histopathology Sections. London: Chapman & Hall; 1997:67-82.

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記載例12: (Report on an excised lymph node from a 31-year-old woman with axillary and cervical lymphadenopathy)

A lymph node in which there are a few surviving primary and reactive germinal centers widely separated by an expanded paracortical zone. The paracortex contains a relatively monomorphic population of small to medium sized lymphocytes with open nuclear chromatin, fine nuclear membranes and small, central nucleoli. The cytoplasmic rim is narrow and pale-staining. Occasional larger transformed cells are dotted throughout the infiltrate together with some reactive plasma cells, histiocytes and a moderately conspicuous high endothelial vascularity. The sinus architecture is well preserved and tumor does not appear to extend through the lymph node capsule.
    In imprint preparations a proportion of the tumor cells have conspicuous central nucleoli, a moderate amount of cytoplasm and no cytoplasmic granulation.
    Immunohistochemistry shows an aberrant T cell phenotype; CD3, CD4, CD5, CD8, CD57, TCR δ-negative; CD2, CD56, TCR β-positive.
    The appearances are those of a low grade T cell lymphoma of natural killer cell type, peripheral T cell lymphoma (REAL classification).

(意訳:リンパ節が採取され,遺残する一次および二次リンパ濾胞が拡大した傍皮質領域で隔てられています。傍皮質は比較的単調な小型から中型のリンパ球集 団を含み,これらはopenな核クロマチン,繊細な核膜,小型で中心性の核小体と,狭く淡明な細胞質を示します。より大型の芽球化した細胞が反応性形質細 胞,組織球,中等度に目立つ高内皮細静脈と共に散見されます。リンパ洞は保持され,腫瘍はリンパ節の被膜を越えていないように見えます。
 捺印細胞診では目立つ中心性核小体と中等量の細胞質を持つ腫瘍細胞が一部にあり,細胞質内顆粒はありません。
 免疫染色は異常なT細胞形質を示しています。CD3, CD4, CD5, CD8, CD57, TCR δ陰性で,CD2, CD56, TCR β陽性です。
 末梢型T細胞リンパ腫,NK細胞型の低悪性度T細胞リンパ腫(REAL分類)の像です。

CONCLUSION
LYMPH NODE – PERIPHERAL T CELL LYMPHOMA.

引用: Norton AJ. In: Domizio P and Lowe D, eds. Reporting Histopathology Sections. London: Chapman & Hall; 1997:240-255.

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記載例13 [病理報告書ではないがPittsburghのCase of The Monthからの抜粋]

(A 61-year-old female with a history of hirsutism)

Gross Pathologic Findings

The pelvic mass measured 9.0 x 7.0 x 5.0 cm and consisted of a tan-pink lobulated the mass. The external surface of the mass displayed a prominent 3.5 x 3.0 x 2.5 cm yellow orange surface nodule. On cut section, the tumor demonstrated yellow-orange, mottled lobulated soft tissue. Several of the lobules are separated by dense, white, fibrous septae. No necrosis was identified. No grossly normal ovarian tissue was identified.

Microscopic Pathologic Findings

Sections of the tumor demonstrate sheets of neoplastic cells. There are two distinct populations, one containing eosinophilic cytoplasm and the other showing clear cytoplasm. In some areas these populations are continuous while others are separated by broad fibrous septae. The nuclei demonstrate a moderate degree of pleomorphism, particularly in the eosinophilic areas, with varying shapes and sizes (nuclear grade 2). The tumor mitotic activity is 3-4 mitotic figures per 10 high power fields.
Immunohistochemical studies differed somewhat between the two populations of cells with the clear cell population staining much more weakly than the eosinophilic population, but with both populations still showing positivity for inhibin and calretinin. Immunohistochemical studies for epithelial membrane antigen, S100, HMB-45 and CD99 were all negative in the tumor cells. Melan-A showed patchy positivity in the cells with eosinophilic cytoplasm.
In addition, several areas were suspicious for vascular space invasion, which was confirmed with CD31. D2-40 was also performed which highlighted the lymphatic endothelium and confirmed the absence of lymphatic space involvement.

Final Diagnosis -- Ovarian Steroid Cell Tumor, Not Otherwise Specified (NOS)

SUMMARY (抜粋)

This ovarian steroid cell tumor, NOS, although having low pathologic (pT1cN0MX) and clinical stage (IC), may have some malignant potential for which close clinical observation is required.

DISCUSSION  (抜粋)

The differential for an ovarian steroid cell tumor (and differentiating them from ovarian steroid cell tumors, NOS) includes:
luteoma of pregnancy: (pregnant patient, usually found during caesarean section)
stromal luteoma (usually smaller and must be confined within ovarian stroma)
Leydig cell tumor (must have Reinke crystals)

REFERENCES(抜粋)

Tavassoli FA, Devilee P. World Health Organization Classification of Tumors, Tumors of the Breast and Female Genital Organs (2003) 2nd edition. Lyon, France: IARC Press, 160-161.

引用: http://path.upmc.edu/cases/case635.html