情報公開文書

1.研究の名称

 「呼吸器細胞診の新たな報告様式に関する検討」

 

2.京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部付属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて実施しています。

 

3.研究機関の名称・研究責任者の氏名

 京都大学医学部附属病院病理診断科・病理部 吹谷美佳

 

4.研究の目的・意義 

 日本における呼吸器細胞診の報告様式は、日本肺癌学会が監修する肺癌取扱い規約に記載されています。材料の適正判定に加え、陰性、疑陽性、陽性の3段階の報告様式が定義されています(規約分類)。しかし、実際の臨床現場では3段階判定では不十分という指摘があり、子宮頸部細胞診などのように国際基準に合わせた報告様式が求められているのが現状です。また、アメリカではPapanicolaou Society of Cytopathology (以下PSC)分類が発表されています。そのなかで、日本臨床細胞学会と日本肺癌学会は合同で新たな報告様式が提案されました(新報告様式)。本研究では、当院において採取された呼吸器細胞診材料を用い、新報告様式の妥当性を検討するのが目的です。

 

5.研究実施期間

 倫理審査承認日(2021年1月19日)より3年間です。

 

6.対象となる試料・情報の取得期間

 本研究の対象となる患者さんは、当院にて201011日から20171231日までに呼吸器細胞診を施行され、20201231日 までに組織診断をされた方です。患者さんのデータは通常に診療を受けていただく際に記録されるデータであり、また病理データはすでに報告された標本を用い て検討を行いますので、特別に患者さんに御負担いただいて収集するものはございません。また、過去の診療記録から得られた試料を用いますので、同意書は頂 きませんが、患者さんの情報は匿名化され、プライバシーは保護されております。

 

7.試料・情報の利用目的・利用方法

診断の為にプレパラートとした既存試料について、複数の細胞検査士、病理医により顕微鏡下で再鏡検し、規約分類、新報告様式、PSC分類それぞれに基づいて判定を行い、検討を行います。既存情報はLaboratory Information System(以下LIS)を参照します。

この研究で得られた結果は、専門の学会や学術集会に発表されることがありますが、患者さん個人に関する情報が外部に公表されることは一切ございません。

 

8.利用または提供する試料・情報の項目

 臨床因子(年齢、性別、臨床診断、病期)、病理学的因子(組織型、pTNMなど)

 

9.当該研究を実施する全ての共同研究機関の名称および研究責任者の職名・氏名

 全て京都大学医学部附属病院病理診断科/病理部以外の機関では実施しません。

 

10.試料・情報の管理について責任を有する者の氏名または名称

 白波瀬 浩幸 病理部技師長

 

11.ご自身の試料・情報をこの研究に使われたくない場合

ご自身またはその代理人の求めに応じて、ご自身が識別されるすべての試料・情報の利用を停止いたします。14に記載されている連絡先にご連絡ください。

 

12.ほかの研究対象者等の個人情報および知的財産の保護等に支障がない範囲での研究に関する資料の入手・閲覧する方法

 14.研究対象者およびその関係者からの求めや相談等への対応方法に記載されている相談窓口(下記14.) へご連絡ください。

 

13.研究資金・利益相反

1) 研究資金の種類および提供者

 病理診断科運営費交付金 羽賀博則

2) 提供者と研究者との関係

 研究者が所属する診療科長です。論文執筆に関与されています。

3) 利益相反

 利益相反について、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理します。

 

14研究対象者およびその関係者からの求めや相談等への対応方法

1) 研究課題ごとの相談窓口

 京都大学医学部附属病院病理診断科・病理部 吹谷美佳

 (tel) 075-751-3491

(E-mail) mfukiya@kuhp.kyoto-u.ac.jp

2) 京都大学の相談等窓口

 京都大学医学部附属病院 相談支援センター

 (tel) 075-751-4748

(E-mail) ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

 

作成日 202114日 ver.5